出世するためには裏の人事制度を理解しよう

仕事観


社内の出世していくためには、出世に関する法則を知ることです。

経営層や人事部から発表されている人事制度に関する情報は、それだけが人事制度の全てではありません。人事制度には、表の人事制度と、裏の人事制度があると考えています。

表の人事制度

社内で公開されているものが表の人事制度です。零細・小企業では人事部門の無い会社も多いかと思いますが、人事部のある中堅以上の会社では、人事制度が確立されており、社員に対してその制度が公表されているはずです。それぞれの部門、役職に求められていることはこれとこれです、昇格・昇給はこのような評価方法で決められます、といった具合に。

裏の人事制度

裏の人事制度とは、一般社員には公開されていないもので、経営層だけが把握しているルールです。出世をするためには、裏の人事制度を知って、その情報を活かして行動していかなくてはいけません。

この記事では、自分の出世のために活かせる裏の人事制度について、どのようなものがあるか書いていきます。

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昇格するために必要な勤務年数を知る

会社の一般的な役職は上から、

社長→専務→常務→部長→課長→係長→主任→平

となっています。ポジションを多くするために課長や部長の下に、課長代理、部長代理など入る場合もありますし、事業部制であれば事業部長の役職があります。

ある役職からひとつ上の役職へ、出世をするのには当然何年間かの年月が必要になります。1年ごとに役職が上がっていくことなど、どんなに優秀な人でも通常はありえないわけです。平社員から主任になるためには少なくとも○○年、主任から係長になるには少なくとも○○年勤務する必要があるといった暗黙ルールは、社内で一般社員に公開されていない情報です。

でも、それを知る術はあります。

昇格のために現役職で何年間仕事する必要があるか予想する

周囲の人の昇格にかかった年数を見てください。とくに注目するのはスムーズに昇格している人たちです。同期の中では一番で課長になった人がいるとします。あの課長は、22歳新卒で入社して、3年で主任になった。その後、30歳で係長になり、今年38歳で課長になった、としましょう。

平から課長になるのに、

平から主任 3年

主任から係長 5年

係長から課長 8年

の年数がかかったことになります。一番早く昇格した人でこの年数がかかっていますから、この年数が、最低限必要な年数に近い年数だと予想できます。

この例でいうと、平から課長になるのに、16年間はかかることになってます。16年間は長いです。成果を上げることは大事なのですが、瞬間的に大きな成果をあげるよりも、継続的に成果をあげることが重要になります。瞬間瞬間の短距離走を同僚に勝つというイメージよりも、長いマラソンでトップ集団を走り続けるイメージです。

最初の1~2年に大きな成果を出しても、そのあと力尽きて平均以下の成果しか得られていないのであれば、16年間全期間の成果はあまり出ていないことになり、評価は低くなってしまいますよね。

自分の昇格スピードの確認

ひとつ上の役職に上がるために必要な勤務年数がわかったら、自分の昇格スピードがそれと比べてどうなのかを見ます。仮に数年の遅れであれば問題はないでしょうが、 38歳で課長になった人がいるのに、同じ38歳の自分は主任である場合、平~主任時代を16年過ごしていることになります。この人は、今後課長、部長へと階段を昇っていくのは非常に難しいかもしれません。

出世の遅い人の理由を探る

私の身近に、30歳と25歳の営業マンがいます。双方とも新卒採用で22歳から仕事をしていますから、前者は、8年間、後者は3年間、平社員として勤務してきていました。あるとき、30歳の営業マンは平社員のままなのに、25歳の営業マンの方が平社員から主任に昇格したことがありました。

順当にいっていれば、30歳の営業マンのほうが主任になっていてもおかしくありません。

そこには、必ず何か理由があります。どういった理由なのだろう?と考えました。

ひとつは、当たり前のことですが仕事の出来不出来があると思います。営業であれば、どれだけ売り上げたかといった成績が出ますから成果がわかりやすいです。また、仕事の出来不出来といっても、経営層など人事権を持った人から見える仕事ぶりがどうなのか?といった点が重要です。

売り上げとしては、30歳の営業マンも25歳の営業マンもさほど差は無いようでしたが、30歳の営業マンは社内の調整など仕事が上手く回せないことがあり、社内の人に文句を言われたりすることが多々ありました。

そして、経営層の人にも30歳の営業マンに関するマイナスの声が届いてしまっていました。

一方の25歳の営業マンはスムーズに仕事を回しているように見えました。

人事制度をつくったコンサルタントの考えを知る

これまでまともな人事制度の無かった会社が人事制度をつくるときには、人事系コンサルタントの力を借りる場合があります。もし自分の会社がそうであれば、コンサルタントの考えが会社の人事制度に反映されているはずです。コンサルタントは本を出していたり、自身のWEBサイトをつくったりして情報を発信しているはず。その情報は社内の人事制度を知るために参考になるかもしれません。

どういった人が昇格しやすいか法則性を見出す

たとえば、部署を異動させながら色々な経験を積ませて昇格をさせるやり方があります。営業部門の中で、ある営業所から営業所へ異動とか、営業第1課から第2課へ異動といったことは、よくあることです。移動させるタイミングで昇格させます。

もし自社でそういった流れがあるのでしたら、会社が昇格させようと考えている従業員には異動をさせていろいろなところで経験を積ませるといった不文律がある可能性ありです。出世したいと考えているのであれば、自分に異動の話が来た時には乗るべきです。

社内の中で、昇格にまつわる法則を見出してその流れに乗るべきですね。

人柄・印象

人事に関することを決定するのは、結局は人です。判断をするときには、感情が入り込んできます。人事に関する判断において、感情を左右させるものに対象者の印象があると思います。

この人は出世しないだろう、この人は出世していきそうだといったことは、なんとなく感じることができませんか?その印象はどこから来るのでしょうか?

良いイメージがあるかないか

自信なさそうに話し、自分の主張ができない人がいます。こういった人はまず出世しないだろうなといった印象を持ちます。

上に書いた30歳と25歳の営業マンの話です。30歳の営業マンは、ナメられやすいタイプで、イジられるタイプといいますか、周囲の人から結構文句とか陰口を言われるようなタイプだったんですね。上司である営業部長も「まったく○○はダメだよな~」と言葉にしていましたし、ダメな部下という印象を持っているようでした。一方の25歳の営業マンに対しては「こいつはしっかりしているな」という印象を持っているように見えました。私はその営業マンたちとのすぐ近くで仕事していないので、正確にはわからないのですが、伝わって耳に入ってくる情報や時折一緒に仕事をするときに見えるものを統合して考えるとそうでした。

一度、ダメな部下というイメージがついてしまうと、それを払拭するのは並大抵のことではありません。何をしても、まったくコイツはだめだなぁといった目で見られてしまうのです。

見た目の問題

30歳の営業マンと25歳の営業マンの話ばかりになりますが、前者の30歳の営業マンは叩きやすい気の強くなさそうな見た目をしています。後者の26歳の営業マンは実は美形なのです。美形の人ははっきり言って叩きづらいです。文句も言いにくいのです。その点、気が少し弱そうな人は叩きやすいのです。

 

いくつかの裏の人事制度についてあげてきましたが、他にもいろいろあるはずです。自社内をよく観察して、表に出てきていない人事制度、ルールを知って自分の仕事に活かしましょう。

 

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