自転車で夜の道路を走っていた時のことです。信号待ちをしているとき、1人のおじさんが私に近づいてきて、
「財布を無くしてしまったので、家に帰るまでの電車賃500円貸してもらえませんか?」
と話かけてきました。その頃の私は、無垢な18歳の若者です。あぁ、この人は帰れなくて困ってるんだな、まあ500円程度なら貸すくらいいいかと思って、何の疑いもなく財布から小銭を取り出して、おじさんに渡しました。
すると、後日送金するから住所を教えてほしいと紙とペンを差し出されたので、そこへ住所を書きました。
後日、お金は送られてきたのか?
…待てど暮らせど送られてきませんでした。そして騙された!と気が付いたのでした。
目次
「○○なので…お金貸してくれませんか?」は本当?
私が経験したのは、「○○なので…お金貸してくれませんか?」といって、善良な人からお金をとる詐欺でした。これには、いくつかのパターンがありそうです。
私の場合は、「財布を無くしてしまったので電車賃を貸してくれませんか?」でしたが、「カバンを盗まれてしまったので…」もありますし、電車賃ではなくて、「宿泊代を貸してくれませんか?」もあるでしょう。
学生であった私は全く疑うことをしなかったのですが、大人になり社会人になれば「ん?なんか怪しくないか?」と疑いを持つようになるはずです。(だから大人はターゲットにされにくいかもしれませんね)
その場合に困ってしまうのは、目の前の人が本当にお金が無くて助けを求めているのか、それとも騙そうとしているのか?どちらなのかわからない点です。
「○○なのでお金貸してもらえませんか?」と見知らぬ人に話しかけられたとき、どうやって判断したらいいかまとめてみました。コミュニケーションをとって、話をよく聞けば、ホントなのかウソなのか見抜くことができるかと思います。
事の経緯をよく質問して聞く
詐欺を行う人にとっては、心優しい人がすんなりと貸してくれることが一番楽でやりやすいです。 逆に面倒なのは、あれこれ話を聞かれて長引くことです。嘘をついて話続けるのは、話のつじつまを合わせるのが大変ですから、いろいろと質問して、話におかしな箇所が出てこないか聞いてみましょう。
どこで財布を無くしたのですか?どんな財布ですか?中には何が入ってますか?今日はどんな目的で出かけてきたのですか?
といった質問をしてみる。嘘をついている人は、作り話をしないといけませんから、どこかでボロが出てくるかもしれない。
身分のわかるものを見せてもらう
財布を無くしていたら免許証も保険証も無いですが、他に何か名前が記載されたものがないか聞いてみます。ウソついて言っている人は自分の名前が書かれたものを出すことができません。しかし、本当のことを話している人は、これができます。したがって、そういったものが出てきたら、本当に困っている人かもしれません。ホントかウソかを見抜く一つのポイントになります。
相手の住所や携帯電話の番号を聞く
住所を聞きます。聞いたら、その住所があるのかをその場で調べてみます。もしそのような住所が無いとしたら、おかしな話です。 携帯電話の番号を教えてもらったら、その場で鳴らしちゃいます。詐欺を働いている人であれば、テキトウな電話番号を教えてくることもあるでしょうから、その場合は音が鳴らないわけです。 これで、あれ?おかしいですよね?と相手を追い詰めることができます。しかし、それをやると気まずい空気になってしまいますから、気が強い人だけに勧めます。
あなたの家まで一緒に行っていいですか?
家にいけばお金があるのですか?どこですか?と聞いて確認しておいてから、
「お金は貸しますので、家まで一緒に行ってそこで返してもらっていいですか?」
と聞いてみます。本当に困っている人ならOKという人のほうが多いでしょうし、詐欺を働いている人ならかなり困るでしょう。動揺するはずです。そのときの相手の表情を見ながら、ホントかウソか判断をしていきます。ホントの人でも嫌な顔しますかね?
他の方法を提案する
ホントかウソかわからない場合、また、ホントだとしても見知らぬ人にお金を貸したくない場合は、別の方法を提案しましょう。
「家族や友達に電話して迎えに来てもらうのはどうでしょう?」
は、いかがでしょうか。電話が無いと言ったら、
「交番やどこかのお店で電話を借りるのはどうでしょう?」
電車で帰ることができないという話でしたら、
「駅でお金を借りるのはいかがでしょう?」
「タクシーで家まで帰って、家の前でタクシーを待たせ、お金を持ってきて払うのはいかがでしょう?」
これらは普通にできる事です。
私が昔、財布を落として無くしてしまったときの話です。 駅員さんに
「財布を落としてしまいました。後でお金払いに来るので切符くれませんか?」
と言うと、切符をもらえて電車に乗ることができました。これは、鉄道会社によってできる・できないがあるかもしれませんが。
さらに、その時は深夜だったので、自宅の最寄り駅の数駅手前までしか電車が走っていませんでした。しかたなしに、駅前でタクシーをつかまえて乗り込み、
「財布を落としてしまいました。家まで行ってもらって、そこでお金取ってきて払ってもいいですか?」
と事情を説明すると、運転手さんから「いいですよ」と返事が返ってきました。
もし、「○○なのでお金貸してもらえませんか?」と見知らぬ人に話しかけられたら、これらの方法で対応してみてください。それで、う~む、この人怪しいなと思えば、お金貸さないようにするのがいいでしょう。
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