しょっちゅう同じような失敗・ミスを繰り返す人がいます。その人は、失敗をしたすぐ後は気を付けているようですが、しばらくすると以前に失敗を忘れて、また似たような失敗をしてしまいます。まったく同じ失敗ではないのですが、以前にあった失敗と類似した失敗です。ず~とそれを繰り返しているのです。
これはなぜなのかというと、ひとつの失敗・ミスから、表面的なことしか学べていないからだろうと思います。なので、少しでも状況が変わったり、やっていることが変わると、また失敗を起こしてしまうのです。
メーカーで製造をする際に材料の取り間違えの失敗についての話です。その失敗をした作業者とその管理者は対策を考えました。この製品でこの材料を取り間違えた、という失敗についてだけを覚え、この製品をつくるときで、この材料を取るときには、○○をしよう、と対策を考えたのでした。でも、それだけなので応用が効かないのです。違う製品になったり、状況が変わると材料取り間違えの失敗を起こしてしまうのです。
応用を効かせるには、本質をつかまないといけないです。ある作業者が材料を取り間違えた。なぜ取り間違えたか?材料に貼ってある表示は見たのか、見なかったのか?見たけれども理解できなかったのか?いつも見ていないのか?他の作業者はできているのか?作業者が入社したときの教育は十分か?・・・
少しの時間でも集中して考えれば、あれこれと疑問が湧いてきます。その中でもっとも根底にあるようなこと、他の失敗共通していることを探し出して、そこに手を打つべきなのです。
また一つの失敗から他のことにも活かせることを考えるべきです。今回の失敗を考えると、ひょっとすると今後、こういう失敗も起きそうだな、とか、別のことをするときに、以前ああいうことで失敗したから、今回のこの仕事でもあれに似た失敗が起きるかもな、と考えるべきです。同じような失敗を繰り返す人は、結局なにも考えておらず、目の間に起きたことから学びを得ようとする態度が欠如しているのです。
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