むかし、何日にもわたって自転車旅行をしたことがあります。坂を登ったり下ったり、また登ったりを繰り返す日が続いていました。坂を登るのは嫌いじゃないのですが、連続するとやはりきついもので、たぶん険しい表情をしていたと思います。
あるときに、鏡で自分の顔を見たときに、眉間にシワができてしまっているのに気がつきました。これにはびっくりしてしまいました。これまで眉間にシワなんてなかったのに…。
シワがついてしまった理由は、坂道を登るときに眉間にシワを寄せて、苦しい表情をずっと続けていたからでしょう。
その後、これはまずいと思って、眉間にシワを寄せないように気をつけ、顔をひらくようなイメージで表情を保つように勤めました。ほどなくして、シワは消えていきました。
会社の同僚に眉間にシワを寄せるのがクセになっているようなひとがいます。いつも眉間にシワを寄せていて、シワが刻まれていまっているように見えます。眉間に寄せられたシワは、不快感、イラつき、悩み、不安といった心理をあらわしています。いつもそういった感情でいるのかもしれません。
「40歳からは顔に責任を持たなくてはならない。」
この言葉を見聞きしたことがある方は少なくないと思います。これは、精神論的な話ではなく、実際の顔に関する話です。心の持ち方が、顔をつくるのです。
「見た目年齢の9割は肌で決まる!30歳からのメンズ・アンチエイジング」(澤田彰史氏)によればこうです。いろんな表情をするたびに、皮ふの中にあるコラーゲンにヨレができる。20代までであればヨレはもとに戻るが、30歳を過ぎると、ヨレが積み重なってシワとして刻まれていく。
上記した眉間の話でいえば、いつも嫌悪感や不安感を抱いているようなひとは、眉間にシワを寄せがちです。いつもそんな心境で眉間にシワを寄せていたら、そのままシワが定着していくでしょう。
実際に私は、なにもなかった眉間にシワができてしまいました。でも、そのときは20代だったこともあり、しばらく意識して眉間にシワを寄せないようにしていたら直ったのでした。
30歳を越えると、いつも自分がしている表情で顔がつくられていくとも言えるでしょう。いつも不安そうにしているひとは、そういった顔になっていきます。いつも自信を持って生きているひとは、そういった顔になっていきます。心の持ち方が顔にあらわれてくるのですね。30歳から10年もたてば、その人生がしっかりと顔に刻まれるでしょう。
だから、
「40歳からは顔に責任を持たなくてはならない。」
なのです。
30歳をすぎてからの美容を考えるときにはとくに、いまの自分がどういう心理状況で、それが顔にどんな影響を与えているかを意識したいものです。それがよい顔になるかどうかを決める要因のひとつだからです。
顔の肌の手入れに関して、化粧水やら乳液をあれこれ試したり、エステに通ったりするのも大事ですが、この話も同じくらい、いえ、それ以上に大事な気がしてなりません。
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