夜に眠りたいのに眠れない。ぐっすり眠れている気がしない。そんな悩みを抱える方に質問したいです。
- 眠るために床に就く時間は何時ですか?
- その時間に向けてどれだけの準備をしていますか?
布団のなかに入る時間が22時だとしましょう。そこに向かってどのような準備をしていくのか。それが快眠を得るための大事なポイントになります。私は、よい睡眠ができるように次のことを心がけています。
目次
夕食は就寝の3時間前には食べる
ヒトは食べることで体温が上がります。むかし、登山をしたときの思い出話を。北アルプスや南アルプスなど3000m級の山をテントを持って泊りがけで登ったときのことです。テントを張って山のなかで迎えた朝は、夏場であっても冷え込みます。寒いなと感じるのですが、朝ご飯を食べることで身体が温まってきてエネルギーが湧いてきたものです。
ヒトは体温が高ければ活動的になり、低ければ休息するようになっていますから、体温を下げていって睡眠に入っていくのが望ましいことになります。
しかし、遅い時間、眠りにつく直前などに夕食をとると、食べたことで体温が上がるために、寝つきが悪くなり、眠れたとしても浅い眠りになってしまいます。眠っているのに消化器官を動かすことになるので、胃腸に負担がかかり、身体が休めていません。
また、食べ物が脂肪として吸収されやすくなります。
食べたものが胃でおおむね消化されてから眠るのが望ましく、「自律神経が整う時間コントロール術 」(小林弘幸著)によれば、その時間は3時間程度です。22時に寝るのであれば、19時までに夕食を済ませておくがよいことになりますね。
お酒を控える
お酒で心身が乱れる
お酒を飲んで酔っ払うと、夜興奮した状態が続きます。自律神経バランスが乱れてしまいます。
私は、飲み会の後には、むなしくなってしまうことがたまにあります。なぜかというと、飲み会から家に帰る途中、また家に帰ってきた後に、
- あんなこと言わなければよかった
- あそこでのあの行動はよくなかったな
などの思いがよぎって後悔をしてしまいます。そして、むなしくなってしまうのです。
飲みすぎは、悪循環の始まりです。お酒を遅くまで飲みすぎた日の翌朝は、睡眠の時間も質も悪いですから、当然目覚めがよくありません、調子が悪いです。仕事に悪影響を与えます。本来であれば、朝からスタートダッシュをかけて仕事に取り組んでいくところ、それができなくなってしまいます。
2日酔いともなれば、ひどいものです。午前中は仕事になりません。
あれはたしか、結婚式に参加した翌日だったと思いますが、何度か二日酔いの状態で仕事に行ったことがありました。午前は清涼飲料水を飲みながら、だましだまし仕事をしていました。早めの昼休憩をとり、仮眠をして、なんとか回復して、午後からはまともな仕事ができるようになりました。午前中は仕事になりませんでしたね。
飲み会のときには、酔ってくると理性がとんでしまい、お酒を飲みすぎてしまいます。後で後悔するのですが…。理性でコントロールできる範囲までしかお酒を飲まないようにしたいものです。
まあ、たまに飲み会で楽しむ程度ならまだよいのですが、週に何回も飲みに行ったり、あるいは家でひとりでお酒を飲むことが日常化しているのはどうかと思います。
私は、仕事で嫌なことがあると、ひとりで家でお酒を飲んでいました。目的はストレスの発散です。多いときは、週に2回、3回とあったように思います。あったように思うと書いたのは、それはもう昔話で覚えていないからです。
お酒を飲むことでたしかにストレスは発散されます。しかし、あくまで一時的なものでしかないと思います。
お酒の減らし方
私は、生活習慣の改善を行い始めたときから、ひとりでお酒を飲むことがなりました。
私は、ストレス発散のためにお酒を飲んでいましたので、お酒の量を減らす、あるいはお酒を飲まないようにするためには、
- ストレスを減らすこと
- お酒を飲む以外の方法でストレスを発散すること
が必要でした。
私はこれを行うことができました。まずは、そもそもストレスを減らすことです。そうしないと、永遠にお酒を飲むなどしてストレス発散をし続けることになってしまいます。
ストレスを減らすことができたのは、次のような心境の変化があったからです。
- 自分の悩みばかりでなく、他人の悩みを考える
ストレスを多く感じていたのは、自分のことに注目しすぎていたからではないかと思います。「自分はこうしたいのに」「なんで自分だけ」と思いがちでした。自分が~、自分は~、自分だけ~・・・と連呼していました。
それが望み通りにならないからストレスを感じていたのです。
そうではなく、
- 自分よりも他人の悩みを見るようにする
- 自分が与えられることではなくて、自分がなにを与えることができるかを考える
これによってストレスが軽減されていきました。
お酒を飲む以外のストレス発散方法は、ランニングをしたり、筋トレをしたりですね。あとはこういった文章を書くのもストレスを発散できているのかもしれません。仕事で嫌なことがあって、それを思い返しながら家路についた日、家に帰ってきて文章を書き始めます。しばらくすると、さっきの嫌な思いはどこかへ飛んで無くなっていることに気がつきます。
これらは、お酒を飲むことに比べれば健康的でしょう。べつにお酒を否定しているわけではありません。お酒でストレス発散することは、私には合わないということです。私はお酒を飲みだすと「もっと酔いたいから、もう一杯飲もう」と追加してしまうことが多くて、思ったよりも酔ってしまうことが多いです。
お風呂は就寝の1時間前に入る
お風呂に入ってから1時間後に床に就くようにしています。入浴によって上がった体温が下がってきるタイミングと、眠るタイミングが重なって、スムーズに眠りにつけるからです。
30歳を越えて思うことは、こういったルーティーンのようなものは意外にも重要なのではないかということです。20代前半などには、そのようなことは一切思いませんでした。
ルーティーンでやることは、つまり今考えうるベストなやり方を繰り返すということです。職人さんが仕事を行うときと同じですね。職人さんは、今考えうる最高のやり方を自分の中で決めて、それ通りに作業をしているはず。毎回同じように続けるのが職人仕事です。よりよいやり方を見つけたら、今度はその方法を繰り返すようにするでしょう。
お風呂に入る時間は就寝の1時間前がベストであるとしたら、できる限りそれに合わせるのがよいですよね。最もよいやり方を実践することはつまり、毎日同じルーティーンの繰り返しになるはずです。
お風呂からあがったあとは電子機器を見ない
お風呂からあがったあとには、テレビやパソコン、スマホなどの電子機器はなるべく見ないようにしています。なぜかというと、テレビやパソコン、スマホなどの電子機器は、交感神経を刺激して、眠気を覚ましてしまう効果があるからです。
自律神経には交感神経と副交感神経があり、両者がバランスをとっています。夜になると副交感神経が優位になってリラックスした状態になるはずなのに、交感神経が刺激されてしまうのです。
電気を消して布団のなかにはいった状態でスマホを見てしまう方がいるかもしれませんが、これは、これから眠ろうとしているのに、交感神経を刺激してしまい、リラックスした状況を壊してしまうという、眠りとは逆行した行為をしていることになります。
私も、以前は布団のなかでスマホを見ていました。気になることがあると調べ続けてしまい、眠りにつくのが遅くなってました。嫌なことがあったときには、それに関連したことを検索したりして、日中のイライラを思い返して反芻していました。これでは、睡眠の質が下がってしまうに決まっています。
今日の内省と明日の準備をしておく
私は内省的で、心配性です。「今日のあの出来事は○○だったな」、「明日あれをやらなきゃな」といろいろと浮かんできてしまいます。今日あった嫌なできごとを反芻してしまったり、明日やることについて不安になってしまいがちです。
1日の終わりに、今日あったできごと、明日やることを整理しておきます。思い悩む材料、不安材料を無くしておくのです。
まず今日あったことで、よかったこと、反省点などを日記に書いておきます。失敗したことにたいしては、次はこうしようとやるべきことはっきり書き出すことで、ムダに思い悩んだりすることがなくなります。よくないのが、頭の中だけでネガティブな感情を回し続けてしまうことです。ストレスが増幅されてしまいます。
明日やることに関しては、まず、仕事場で1日の仕事を終える時点で「明日やること」を書き出してから、仕事場を離れます。家に帰ってきてから、明日仕事でやることが浮かんできた場合は、それもメモしておきます。
朝は、早めに起きて自分の時間をつくっています。その時間にやりたいことを眠る前に書き出しておくことで、翌朝には何やろうかなと迷うことなく、取り組みを開始できます。
明日の準備をしておくことで、眠りにつくときに余計なことを考えずにすみ、リラックスした状態のまま眠りについていくことができます。
自然に眠くなってきたときに寝る
私の場合、規則正しい生活を送っていれば、22時を過ぎたころに、自然と眠くなってくるタイミングがあります。そのとき、眠いなかで頑張ってなにかしようとはせず、そのまま眠りにつくようにしています。
たとえば、このサイトの新たな文章を書いているときに、眠くなってきたとしましょう。眠い目をこすってコクリコクリとしながらやり続けても、筆が進みません。それならば、その日は眠気に逆らわずに寝てしまい、翌朝に行ったほうがはるかに効率よくできます。
なにかしていてそのまま眠ってしまうのを避ける
私はたまに電気つけっぱなしで眠ってしまうことがあります。
その理由は、
- 本読みながら眠ってしまう
- ちょっと横になった休むつもりが眠ってしまう
です。
眠るつもりはないのですが、そのまま眠ってしまうのです。このあいだは、強めの冷房をいれたまま眠ってしまい、夜中に寒くて震えて起きてしまいました。
これのどちらもやめるように次のことを心がけています。
- 本読むなら、椅子に座って読む。寝っ転がりながら読まない
- 横になってちょっとだけ休もうとするのではなく、準備をして本格的な眠りに入ってしまう
まとめ
夕食は就寝の3時間前には食べる、お酒を控える、お風呂は就寝の1時間前に入る、そのあとは電子機器を見ない、今日の内省と明日の準備をして、自然と眠くなってきたタイミングで寝る。
これらを実践してはいますが、まだ完全にできているわけではありません。100%きっちりやろうとすると大変すぎですから、80%くらいできればよいというスタンスでやっています。
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